母は十九歳で、七人兄弟の長男と
結婚した。
四人の子供を育て、農業をして
田畑を開墾し、亭主関白の父に仕え
弟妹を結婚させた。
胃潰瘍で三分の二を切除しても
普通に作業をしていました。
交通事故で、左足の膝から下を
切断しても、田植をしたり、リハビリ
だからと言って新聞配達をはじめた。
四十代で夫をｶﾞﾝで亡くした後、
子供を結婚させ、義母と二十年以上
同居した後、見送った。
そんな母を見ていたから、
私は、嫁とはそんなものだと
思っていた。
軽い認知症とうつを心配し、
兄の家族と同居したが、二度の
骨折のせいで、歩けなくなり
介護施設に入居した。
その、二年後に九十五歳で亡くなった。
ちなみに、父の弟妹はみんな、
少し前に、亡くなっていました。
後片付けをしていたら、女学校の
卒業証書が出てきたので、
みんな、びっくりした。
誰も知らなかったのだ。
お母さん、あなたは幸せでしたか？
もしも、そうでなかったら
ごめんなさい。
ても、私のお母ちゃんになってくれて
ありがとう。
