なるようになる

3年過ぎた頃から、不思議なことが

起こっていた。

以前から、そうだったのかもしれないが、気にしてなかったのかな。

 

その日も、出掛ける時間になって、

問い合わせの電話が入ったので、

約束した訪問の時間に、遅れそう

になった。

 

何時もなら、混む時間帯なのに

なぜか、空いている。

反対車線は渋滞しているのに、

そして、信号が青に変わる率が

かなり高い。

 

たまに、本当に遅れたときも、

訪問宅の方の都合で、会う時間が

変更になる。

 

一度は、線路を渡るときに前カゴに

入れていた用紙が、バウンドした

拍子に、風にのって飛ばされ、

川に落ちた。

 

単車を止め、川に落ちた紙を

どうやって拾おうか?

と、考えている私に、線路を歩いて

来た二人の男性に声を掛けられた。

 

保線区の人が、線路の状況を見て

回っていたらしく、私のことも偶然、

見ていたらしい、側まで来ると、

 

「拾ってあげようか?」

と、言うと、踏み切りの遮断機の

棒を抜き、用紙を拾ってくれた。

遮断機の棒をもとに戻すと、二人は

また、線路を歩きだした。

お礼を言って時間を見ると、かなり

時が経っていた。

 

気が急いて、スピードが出ていた

と思うが、携帯が鳴ったので、止まり

前を見ると、警察がスピード違反の

検問をしていた。

 

携帯を見ると、これから訪問する

お宅だった。

「今、出先なんだけど、車が混んで

いて帰れそうにないから、少し遅く

なると思う。」

と、言われた。

 

あのまま、走っていたらスピード

違反で、捕まっていただろう。

 

誰かのために、動いているときは、

誰かが、きっと助けてくれる。

もしも、どうにもならないときは

謝るしかないよね。

 

私の心情は、

すべきことをしたあとは、

なるようになる・・・

と、思う。