自転車の思い出

1歳10か月離れた妹は、自転車の

トラブルによく見舞われていた。

 

兄の自転車の後ろから、ロープを結び

私が乗る姉の自転車のハンドルに繋げ

私の自転車の後ろにロープを結び

妹の乗る三輪車に結ぶ。

 

兄が走りだし、私の自転車が

引っ張られ、妹の三輪車が

引っ張られる。

兄が、庭から橋を渡り道に出て

私が橋を渡り、道に出て

妹の三輪車を引っ張る

妹の乗る三輪車は軽すぎて、

橋から飛んでいく。

 

妹は三輪車に乗ったまま、川に落ちた。

私と兄は、大笑いしながら、助けに

向かうが、妹は死にそうな

顔をしてバタバタしていた。

でも、川は深くないのを私たちは

知っていた。

足がついた妹は、照れたような

泣き笑いの顔になり、川から

上がってきた。

 

兄は三輪車を引き上げ

「駄目かぁ」と、言った。

 

母の、自転車の後ろに乗り

買い物に、連れて行ってもらうとき、

笑顔で、バイバイしてたのに、

高い確率で後輪に足を突っ込む。

 

病院により、家に帰ってきた妹は

痛いはずなのに、病院でもらった

シールやオモチャを得意そうに

見せびらかす。

 

近所の、お馴染みの子の自転車に

3人で乗り、前がハンドル、中が

ペダル、後がブレーキと決めて

走り出したが、予想通り、川に

向かって走り出し、後の二人は

飛び降りて、あまり濡れなかったのに

妹は、自転車と一緒に、川の中まで

進み倒れた。

 

家に帰って着替え、炬燵に入って

暖まっていたが、きっとバレテタ

と思う。

 

小学校の高学年になっても、

友達の家に行った時と、違う服を着て

帰って来たことがあった。

 

私も、自転車で曲がったときに

道をそれて、川に向かって走り

川に落ちた。

 

家に帰り、着替えていると、

どこから逃げてきたのか、

ブタが稲の中に、逃げ込んだ。

追いかけていたら、早く

学校に行きなさいと、怒られた。

 

でも、自転車が嫌いな

わけではない。